たばこは周囲の人の健康も奪うって本当?
たばこに含まれる有害物質や発がん物質は、たなこを吸う人(喫煙者)の健康を奪うだけでなく、家族や友人、職場の同僚など、喫煙者の大切な人の健康も奪うことになります。
たばこの煙は、喫煙者が直接吸い込む「主流煙」と、火のついた先から立ち上る「副流煙」に分かれます。
この副流煙には、主流煙に比べてニコチンが2.8倍、タールが3.4倍、一酸化炭素が4.7倍も含まれています。
受動喫煙とは何か?
「受動喫煙」とは、この副流煙を、自分の意思とは関係なく吸い込んでしまうこと。
受動喫煙にさらされると、がんや脳卒中、心筋梗塞、呼吸器疾患などのさまざまな病気のリスクが高くなり、さらには妊婦や赤ちゃんにも悪影響を及ぼすことが確認されています。
近年、受動喫煙が、社会全体で取り組むべき問題として認識されているのは、このためです。
では、加熱式たばこはどうなんでしょうか?
加熱式タバコの能動喫煙・受動喫煙の影響に関する懸念については、複数の医学会が各ホームページで公表しています。
・日本禁煙推進医師歯科医師連盟 (http://www.nosmoke-med.org/682)2018年2月14日参照
・日本禁煙科学会 (http://www.jascs.jp/toppage_info/events/20180118/20180118-1.pdf)2018年2月14日参照
・日本禁煙学会 (http://www.jstc.or.jp/modules/information/index.php?content_id=119)2018年2月14日参照
・日本呼吸器学会 (http://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/photos/hikanetsu_kenkai.pdf)非燃焼・加熱式タバコや電子タバコに対する日本呼吸器学会の見解:2018年2月14日参照
・日本心臓病学会 (http://www.jcc.gr.jp/katsudo/iinkai/data/not-smoke-statement.2018.01.pdf)日本心臓病学会禁煙宣言:2018年2月14日参照
出典:ファイザー すぐ禁煙.jp https://sugu-kinen.jp/
受動喫煙による医療費は、3295億円に(2015年度厚生労働省研究班まとめ)
たばこが社会に及ぼす2015年度の総損失額が、約2兆500億円に上るとの推計を、厚生労働省研究班がまとめました。
がんの治療費など喫煙者の医療費が最も多く、全体の半分以上を占めています。
研究班は、厚労省の「たばこ白書」でたばこと病気の因果関係が「十分ある」とされたがんや脳卒中などに加え、「示唆される」と判定された認知症やぜんそくなどにかかる医療費を推計しました。
さらに病気がもとで必要になった介護費用や、たばこが原因で起きる住宅や山林の火災による損失も加えました。
最も多かったのは喫煙者の医療費で約1兆3594億円。
内訳は、がんが5477億円、歯の治療費が1016億円を占めました。受動喫煙による医療費は、3295億円に上っています。
出典:朝日新聞デジタル 2018年8月24日
https://www.asahi.com/articles/ASL8J4DNSL8JULBJ006.html?iref=pc_ss_date
初稿:2018年8月8日
最新更新日:2018年8月24日
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