絶滅寸前の高倉ダイコン復活 未来へ向けて再生する江戸東京野菜
高倉ダイコンは、葉の部分を含めると、長さ1メートルにもなるものです。
大正10年頃、八王子市で「みの早生大根」と「練馬尻細大根」の自然交配でできた後代を選抜してできた品種です。
JA東京中央会から東京の伝統野菜「江戸東京野菜」に認定されています。
昭和10~20年代をピークに八王子市の浅川北川に位置する高倉町、石川町、大和田町付近で多く栽培されていました。
高倉ダイコンの特徴は、漬物(たくあんなど)にたいへん適していること。
そのため、通常、干し大根で出荷されていました。
ところが、そうした慣習がこの八王子地域特有の伝統野菜を絶滅の危機に追い込むことになりました。
つまり収穫後、出荷するまでに大変手間がかかり非効率なので、戦後の高度経済成長時代以降、経済効率最優先の世の中になるにつれ、作る人がどんどん減っていきました。
その結果、一昨年(2016年)の時点では生産者がわずか1軒のみになってしまい、いわば絶滅危惧種に当たります。
「幻のダイコン」と呼ばれてきた伝統を守ろう、そして、東京ならではの美味しい野菜をみんなで未来へ伝えていこうと、次世代・次々世代の人たちが立ち上がり、栽培に挑んでいる生産者がいます。
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絶滅寸前の高倉ダイコン復活 未来へ向けて再生する江戸東京野菜
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